SHIRACO WORLD

万博とわたし⑦

初めて万博を訪れたあたりから、SNSで万博に関するつぶやきを投稿するようになっていた。

そうすると、万博関連の様々な投稿がタイムラインに溢れ出した。感動したとか疲れたとか、何が美味しかったとか、どのパビリオンが凄かったとか、いろんな感想やいろんな写真で埋め尽くされていた。

その中に、「万博出ます!」という投稿もいくつかあって、「イベントか・・・最近決まったのかな? 凄いな、いいなーー」と思ったりしていた。

9月18日。

河瀬直美プロデューサーのパビリオン体験が本当に素晴らしくて、その日の夜もそのことをThreadsに投稿した。
確か、そのすぐ後だったと思う。

転機は突然訪れた。

タイムラインを流し見していると、目に飛び込んできた。

『アーティストとして万博に参加しませんか?』

心臓が大きく脈打った。

え、これって・・・

本当に・・・?

主催を検索したけれど、今ひとつ実態が掴めず。

これまでのいくつかの残念な想いが蘇る・・・

焦るな、慌てるな・・・

飛びついちゃダメ・・・

また、蜃気楼かもしれない。

一旦落ち着こう。

締切まで数日あるけれど、わたしの中ではもう準備は出来ている。いつでも、どこへでも、出せるように常に準備をしてきた。

冷静に考えられた。

実態が見えない人たち。
もしかしたら嫌な思いもするかもしれない・・・

でも・・・でも・・・

もうきっとこれが最後のチャンスだ。

応募は指定のフォームからアーティスト登録をするというもので、プロフィール写真一枚と自己紹介の欄があった。

わたしは絵描きではないし、イレギュラーなことをやっているという自覚があるので、ここで規定通りに自己紹介だけ書いても何も伝わらないなと思った。
この後のフローが見えなかったから、もう、ここで100%プレゼンするしかない!と。

申請できないまま保存していた共創チャレンジの文章をさらにブラッシュアップして、レッドソファのこと、万博で夢を叶えたいこと、信用してもらうために(レッドソファと関係ないけれど)最近の実績、わたしの情熱のすべてを込めて応募した。

武者震いが止まらなかった。

あとはもう、天命を待つのみ。

9月23日秋分の日。

なぜだか頭が切り替わって、靄が晴れた。

まだ結果は出ていないのに、これから良い流れがくる予感がした。

9月25日6回目の万博へ。

心は穏やかだった。

きっと神様が、未来の自分が、導いてくれる。

その日の夜、嫌な夢をみた。

どうやらわたしは自分を過小評価しているらしい。

翌日26日、嫌な夢と真逆の結果が。

主催者から『参加決定』の通知が来た。

自分がどんなリアクションを取ったのか覚えていない。
とにかくこんなギリギリのタイミングで掴めるなんて・・・!
最後まで諦めなくて良かった!

どんな人たちかわからないけれど、きっとなるようになる。
レッドソファを面白がってくれる人たち・・・このご縁に感謝しかない・・・!!